40代からの人生の整え方

40代以降の人生には、 「頑張る」だけではなく、 「整える」という視点も大切になります。

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50代から副業を始めたい人へ|経験を生かし、老後につながる小さな仕事の育て方

暮らしを整える

 こんにちは。人生の後半を穏やかに整えるヒントを発信している、中山眞治です。

 さて、「副業を始めたいけれど、自分に何ができるのだろう」。50代になると、これからの収入が気になる一方で、本業を続けながら、新しい仕事を始めることには不安を感じる人もいるでしょう。

 副業は、すぐに大きな収入を得るためだけのものではありません。仕事や暮らしの中で積み重ねてきた経験を、誰かの役に立つ形に変える機会にもなるのです。

 ただし、得意なことがそのまま仕事になるとは限らず、時間や費用をかける前に小さく試すことが大切です。

 この記事では、自分自身に合う副業の見つけ方から、始める前の確認事項、本業や生活と両立して続ける工夫までを順に考えます。

 定年後にも続けられる可能性を視野に入れながら、今の自分に無理のない一歩を探していきましょう。

 それでは、早速どうぞ!

  1. 50代の副業は「いくら稼げるか」だけで選ばない
    1. 副業を始めたい理由を自分自身の言葉で整理する
    2. 収入・やりがい・人とのつながりの優先順位を決める
    3. 本業と暮らしに使う時間を先に確保する
    4. 定年後も続けたいかを副業選びの目安にする
  2. これまでの経験や得意なことから仕事の種を見つける
    1. 職歴だけでなく、日常で頼まれてきたことも書き出す
    2. 「得意なこと」を相手の困りごとと結び付ける
    3. 教える・作る・手伝うなど、提供する形を考える
    4. 資格や経験を生かす際には、できる仕事の範囲を確かめる
  3. 始める前に、本業のルールと報酬の条件を確認する
    1. 現在の勤務先の就業規則と、必要な手続きを確かめる
    2. 勤務時間・守秘義務・本業への影響を確認する
    3. 初期費用、手数料、契約条件を先に見る
    4. 収入と経費を記録し、税の申告について調べる
  4. 負担を増やさず、小さく試して仕事に育てる
    1. 最初は一つの仕事と限られた時間から始める
    2. 小さな依頼や試行で必要性を確かめる
    3. 売上だけでなく、作業時間と経費も振り返る
    4. うまくいかないときには、内容や届け方を見直す
  5. 老後にも続けられる副業にするための働き方
    1. 体力や家庭の事情が変わっても、続けられる形を考える
    2. 価格や引き受ける範囲を曖昧にしない
    3. 休む日を決め、本業と生活のリズムを守る
    4. 定期的に「続けたい仕事か」を自分に問い直す
  6. まとめ|50代の副業は、自分に合う小さな仕事を試すことから始めよう

50代の副業は「いくら稼げるか」だけで選ばない

 50代から副業を考えるときには、月にいくら稼げるかが気になるのは自然なことです。老後の生活費を考えれば、収入を増やしたいという思いもあるでしょう。

 ただ、金額だけで選ぶと、本業の後に長時間働いたり、休日をすべて費やしたりして、続けることが苦しくなる場合もあります。

 副業は、今の暮らしに加える新しい仕事です。収入の見込みとともに、自分自身が何を得たいのか、どれだけの時間を使えるのかを考える必要があるのです。

 本章では、副業を選ぶ前に整理したい四つの視点を見ていきます。

 定年後も現在の会社で働く選択を考えている方は、                                    JT69「定年後も今の会社で働く?再雇用を選ぶ前に確認したい7つのポイント」もご覧ください。

これからの働き方と暮らしを、自分のペースで整えていきませんか?

50代からの副業は、収入だけでなく、経験の生かし方や無理のない続け方を考える機会にもなります。「人生を整えるメルマガ」では、人生の後半の仕事、お金、暮らしについて、考えるヒントをお届けします。

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副業を始めたい理由を自分自身の言葉で整理する

 まずは、「なぜ副業を始めたいのか」、を書き出してみましょう。生活費を補いたい、定年後も働く場を持ちたい、得意なことを生かしたい。理由によって、選ぶ仕事や始め方は変わるものです。

 たとえば、近いうちに家計を補う必要がある人は、副業を始めてから報酬を受け取るまでの期間も確認したいところです。一方、定年後の仕事を少しずつ育てたい人ならば、最初の収入が小さくても、経験を積み重ねられる仕事が候補になります。

 目的が曖昧なままな場合には、「収入が多そう」、という理由だけで仕事を選び、思っていた働き方との違いに気づくかもしれません。

 「毎月の支出を少し補いたい」「退職後に人と関わる機会を作りたい」など、今の自分に合う言葉にしておきましょう。仕事を選ぶときにも、引き受けるか迷ったときでも、その言葉が判断の助けになります。

収入・やりがい・人とのつながりの優先順位を決める

 副業から得られるものは収入だけではありません。人に喜ばれること、技術が磨かれること、新しいつながりができることにも価値があります。長く続ける仕事ならば、そうした手応えも大切にしたいものです。

 ただし、やりがいがあっても、材料費や交通費がかさんでしまうと、収入を増やすという目的には合いません。反対に、収入が少なくても、無理なく取り組めて、将来につながる経験を得られる仕事もあります。

 どちらがよいかは、その人が副業に求めるものによって異なります。そこで、「収入」「やりがい」「人とのつながり」のうち、今は何を優先したいか考えてみましょう。

 三つを同時に満たす仕事を、最初から探す必要はありません。優先順位も、定年や家庭の状況に応じて変えてもかまいません。ほかの人の成功例よりも、自分自身の目的に合うかを判断の軸にしてください。

本業と暮らしに使う時間を先に確保する

 副業に使える時間を考える際には、空いている時間をすべて充当しようとしないことも大切です。

 仕事のない時間には、家事や睡眠、家族との会話、休養も必要です。「週末は二日とも空いている」と思っても、実際には買い物や通院などの予定が入ることもあるでしょう。

 まず一週間の過ごし方を振り返り、本業と生活に必要な時間を先に確保します。そのうえで、「平日の夜に一時間」「週末の午前中だけ」など、副業に使える時間を決めます。

 依頼を受ける仕事では、作業そのものに加えて、連絡や準備、修正にかかる時間も見込んでおきます。最初から予定を詰め込まず、少ない仕事量で実際に続けられるか試してみてください。

 疲れが抜けない、家族との時間が減った、本業に集中しにくいと感じるようでしたら、引き受ける量を見直す合図です。休む時間を確保することも、副業を続けるための重要な準備になります。

定年後も続けたいかを副業選びの目安にする

 「定年後にも、この副業を続けたいだろうか」。そう問いかけると、今の収入だけでは見えない条件に気づけます。体力に合うか、自分で仕事量を調整できるか、人との関わり方が心地よいかも、長く続けるうえでは大切です。

 長年の仕事で身につけた知識を教える、趣味で作ったものを販売する、得意な作業で人を手伝うなど、仕事の候補はいくつもあります。

 ただし、好きなことや得意なことが、必ず収入につながるわけではありません。相手が必要としているか、納期や希望に応えられるかを、小さく試しながら確かめていきましょう。

 今始めた副業を、将来も同じ量だけ続ける必要はありません。年齢や暮らしの変化に合わせて、内容や引き受ける件数を変えられる仕事ならば、自分に合う形を探しやすくなります。

なかやま
なかやま

副業を選ぶ際には、収入の見込みとともに、始める目的、使える時間、続けたときの暮らしを考えることが大切なのです。

これまでの経験や得意なことから仕事の種を見つける

 自分には、「副業にできるような特技はない」、と感じている人もいるでしょう。

 しかし、仕事の種は、特別な資格や目立つ実績の中にだけあるわけではありません。長く続けてきた仕事での工夫や、日常的に人から頼まれることにも、手がかりになります。

 大切なのは、自分に何ができるかを並べるだけで終わらせず、それを必要としている人がいるか考えることです。

 本章では、経験の棚卸しから、提供する形の選び方までを見ていきます。

職歴だけでなく、日常で頼まれてきたことも書き出す

 まずは、これまで人から「助かった」「教えてほしい」、と言われたことを思い出してみましょう。

 仕事で資料を分かりやすくまとめた、後輩に作業の手順を教えた、地域の集まりで準備を任された。本人には当たり前でも、周囲にとっては頼りになる力なのかもしれません。

 職歴を書くときにも、役職や勤続年数だけで判断しないことが大切です。「事務職だった」よりも、「複雑な書類を整理して、人が使いやすい形にした」、と書くほうが、自分の力を具体的に捉えられます。

 仕事以外にも目を向けてください。趣味を長く続けてきたこと、家計を管理してきたこと、人の話を丁寧に聞いてきたことなども、経験の一部です。

 まずは仕事になるかを決めず、思いつくものを書き出してみましょう。候補を広げてから、できることと続けたいことを選ぶほうが考えやすくなれます。

「得意なこと」を相手の困りごとと結び付ける

 経験を書き出しましたら、次は「誰の、どんな困りごとに役立つか」、を考えます。

 文章を整えるのが得意なら、案内文を読みやすくしたい人の助けになるかもしれません。手順を教えるのが得意なら、初めて取り組む人を支えられる可能性もあるのです。

 ここで大切なのは、「自分が得意だと思うこと」と「相手がお金を払ってでも頼みたいこと」、を分けて考えることです。必要としている人がいても、すでに無料で得られる情報で充分かもしれません。

 反対に、自分では小さな工夫だと思っていたことが、相手の負担を減らす場合もあります。身近な人との会話で、どんなことに困っているか聞いてみるのも一つの方法です。

 ただし、相談を受けたからといって、すぐに仕事として成り立つとは限りません。相手の反応を確かめながら、役に立てる範囲を少しずつ具体的にしていきましょう。

教える・作る・手伝うなど、提供する形を考える

 同じ経験でも、相手に届ける形はいくつもあります。たとえば、絵を描いてきた人ならば、作品を制作する、初心者に基本を教える、制作の過程を文章にまとめる、といった方法が考えられます。

 どの形が合うかは、技術だけではなく、人と接することへの好みや使える時間にもよります。仕事として始めるならば、「何を、どこまで提供するか」、を小さく決めてみてください。

 「何でも相談に乗る」よりも、「初心者向けに一回、基本的な道具の使い方を伝える」ほうが、準備する内容も相手に伝える内容も明確になるのです。

 作品やサービスを用意しても、すぐに依頼が入るとは限りません。まず一つの形を試し、準備にかかった時間や相手の反応を振り返ることが大切です。思ったよりも負担が大きければ、内容を絞ったり、提供する方法を変えたりできます。

資格や経験を生かす際には、できる仕事の範囲を確かめる

 資格や専門的な経験があると、副業の候補を見つけやすくなります。ただし、資格を持っていることと、その資格に関する、どの仕事でも引き受けられることにはなりません。

 仕事によっては、別の必要な資格や登録、業務の範囲が定められていることもあります。以前の勤務先で身につけた知識を使う場合でも、顧客情報や社内資料を持ち出してよいわけではないのです。

 自分の経験として話せることと、勤務先の情報として守るべきことを分けて考えましょう。また、得意分野だからこそ、頼まれたことを断りにくい場合もあります。

 自分が責任を持って対応できる範囲を明確にして、範囲を超える相談は、適切な専門家につなぐ姿勢も大切です。それが、相手との信頼を守ることにもつながるでしょう。

仕事の種を見つけるには、これまでの経験を具体的に振り返り、相手の困りごとに合う形を探すことが出発点です。

始める前に、本業のルールと報酬の条件を確認する

 やってみたい仕事が見つかっても、すぐに依頼を受けたり、道具を買いそろえたりするべきではありません。勤務先のルールや、仕事を始めるために必要な費用を先に確かめておくと、後から困ることを減らせます。

 税金についても、収入を得てから慌てて調べるよりも、記録をつける準備をしておくほうが安心です。

 本章では、副業を始める前に確認したい四つの項目を整理します。

現在の勤務先の就業規則と、必要な手続きを確かめる

 本業を続けながら副業を始めるならば、最初に勤務先の就業規則を確認しましょう。副業について届け出が必要か、どのような仕事に制限があるかは、勤務先ごとに確かめる必要があります。

 厚生労働省は副業・兼業に関する、ガイドラインやモデル就業規則を公開しています。ただし、モデル就業規則を読んだだけで、自分の勤務先での手続きが分かるわけではないのです。

 社内の規則や案内を確認し、不明な点は担当部署に問い合わせましょう。「休日に少し行うだけだから」、と確認を後回しにすると、仕事を引き受けてから手続きが必要だったと分かるかもしれません。

 始める前に確認することは、安心して副業に取り組むための準備です。

勤務時間・守秘義務・本業への影響を確認する

 副業では、作業時間だけではなく、納期前の連絡や修正にも時間を使います。本業の繁忙期と重なったときでも対応できるかを、引き受ける前に考えておきましょう。

 睡眠や休養を削って続ける働き方は、本業にも健康にも影響しかねません。本業で知った顧客情報や、勤務先で作成した資料の扱いにも注意が必要です。

 自分自身の知識や経験を生かすことと、勤務先の情報を副業で使うことは別です。どこまで話せるか迷う場合は、自己判断で進めず、勤務先の規則を確認してください。

 また、副業先でも雇われて働く場合と、個人で依頼を受ける場合とでは、確認すべきことが異なります。「副業」という言葉だけで一括りにせず、どのような形で働くのかを明らかにしておきましょう。

初期費用、手数料、契約条件を先に見る

 「始めやすそう」、と思った仕事でも、必要な道具や材料、移動、サービスの利用料などに費用がかかる場合があります。売上の見込みを検討する前に、まず何にいくら必要かを書き出してみましょう。

 依頼を受ける場合には、仕事内容、報酬、納期、修正の範囲、支払時期を確認します。口頭で話しただけでは、お互いの受け止め方が違うかもしれません。後から確認できるように、合意した内容を残しておくと安心できます。

 とくに、仕事を紹介すると言われて、高額な登録料や教材費を求められたときには、すぐに支払わず、条件を慎重に確かめてください。

 収入が得られるか分からない段階で、大きな費用を負担する必要がある仕事は、始め方そのものを見直すことも大切です。

 尚、副業を行うための準備機材と称して、その機材を販売するための悪質な商法がある事も、改めて認識しておきましょう。

収入と経費を記録し、税の申告について調べる

 副業を始めましたら、受け取った金額と仕事のために支払った費用を記録しましょう。領収書や取引の記録も整理しておくと、実際にどれだけ手元に残ったかを把握しやすくなれます。

 売上があっても、経費が多ければ、思ったほど収入にならないこともあります。税金の扱いは、給与として受け取るか、個人で仕事を請け負うかなどによっても異なるのです。

 「副業の収入が20万円以下なら申告は一切不要」、と決めつけないでください。所得税の確定申告が不要となる場合でも、住民税の申告が必要となる場合があります。 

なかやま
なかやま

自分の働き方と所得の状況に合わせて、国税庁や住んでいる自治体の案内を確認しましょう。勤務先の規則、時間と情報の扱い、費用や契約、税の記録。これらを先に確認しておけば、自分が引き受けられる仕事の範囲も見えてきます。

負担を増やさず、小さく試して仕事に育てる

 副業の候補が決まっても、最初から多くの依頼を受けたり、設備をそろえたりする必要はありません。実際にやってみると、準備にかかる時間や、自分に合う仕事の進め方が見えてきます。

 小さく始めれば、うまくいかなかった場合でも内容を変えやすくなるのです。

 本章では、一つの仕事を試し、振り返りながら育てる方法を考えます。

最初は一つの仕事と限られた時間から始める

 副業を探していると、魅力的な選択肢がいくつも見つかります。しかし、複数の仕事を同時に始めると、それぞれの準備に追われ、何が自分に合っているのか分かりにくくなってしまいます。

 まずは、一つの仕事に絞って試してみましょう。「週末に二時間だけ作業する」「最初は一件だけ依頼を受ける」など、時間や件数にも上限を設けましょう。

 仕事が増えてから調整するよりも、余裕のある状態で一連の流れを経験するほうが、必要な時間をつかみやすくなれます。最初の目標は、大きな売上を出すことだけではありません。

 準備から納品、報酬を受け取るまで、自分自身に無理なくできるか確かめることです。想定よりも時間がかかった場合でも、次に引き受ける量を決めるための手がかりになるのです。

小さな依頼や試行で必要性を確かめる

 自分には役立つと思える仕事でも、相手が何を求めているかは、実際に話を聞かなければ分かりません。提供する内容を広く考えすぎず、まずは対象となる人や、手伝えることを具体化してみましょう。

 たとえば、「パソコン作業を手伝う」よりも、「地域の集まりで使う案内文を整える」、としたほうが、相手にも内容が伝わります。趣味を教えるならば、最初は一回で扱える内容に絞る方法もあるのです。

 そして、試す段階では、相手はどこに困っていたか、説明は伝わったか、実際にどれだけ時間がかかったかを振り返ります。

 知人に協力してもらう場合でも、無料で試す範囲と、今後仕事として提供する範囲は分けて考えましょう。好意的な感想だけで需要があると判断せずに、継続して依頼したい内容かを確かめることが大切です。

売上だけでなく、作業時間と経費も振り返る

 副業を続けられるかを判断するには、受け取った金額だけではなく、そのために使った時間と費用を検討する必要があります。材料費や手数料のほか、連絡、準備、修正、移動にかかった時間も記録しておきましょう。

 たとえば、依頼一件の報酬には満足していても、準備と修正に予想以上の時間がかかっていれば、同じ条件で件数を増やすのは難しいかもしれません。

 反対に、最初は手間取っても、経験を重ねることで進め方が分かり、負担を減らせる仕事もあります。数字と一緒に、自分自身の気持ちも振り返ってください。

 作業中に充実感があったか、終えた後に強い疲れが残らなかったか。収入、時間、費用、気持ちを合わせて検討すると、続けたい仕事かどうか判断しやすくなれます。

うまくいかないときには、内容や届け方を見直す

 最初に試した仕事が思うように進まなくても、すぐに「自分には副業は無理だ」、と決め付けることはありません。内容が広すぎる、必要な人に伝わっていない、引き受ける量が多すぎるなど、見直せる点があるかもしれません。

 依頼が少ないのならば、誰のどんな困りごとを手伝うのか、説明を具体的にしてみましょう。作業が負担なら、提供する範囲を狭めたり、納期に余裕を持たせたりする方法もあります。

 ただし、工夫しても費用や疲労が大きい場合には、その仕事をやめて別の候補を試す判断も大切です。

 一度の結果で成功や失敗を決めず、「何が分かったのか」、を明確にして、次の選択に生かしてください。小さく試すことには、続ける道だけではなく、無理なく方向を変える道を見つける意味もあります。

副業は、一つの仕事を限られた時間で試し、売上と負担の両方を振り返りながら育てていくものです。

老後にも続けられる副業にするための働き方

 副業を小さく試して、自分に合う仕事が見つかりましたら、次は続け方を考えましょう。

 依頼が増えると、頼りにされるうれしさから、予定以上に引き受けたくなるかもしれません。しかし、今の生活に無理が生じれば、長く続けることは難しくなります。

 老後につながる仕事にするには、収入を増やすことと同じくらい、自分に合う量や進め方を知ることが大切です。

 本章では、暮らしの変化にも対応しながら、働くための工夫を考えます。

体力や家庭の事情が変わっても、続けられる形を考える

 50代の今は問題なくできる仕事でも、数年後には負担の感じ方が変わるかもしれません。家族の介護が始まる、通院の時間が増えるなど、予定どおりに働けない時期も考えられます。

 そこで、仕事を選ぶときには、忙しくなった場合に引き受ける量を減らせるか、日程を調整できるかも検討しておきましょう。毎週決まった時間に出向く仕事と、納期までに自分で時間を配分できる仕事では、暮らしへの組み込み方が異なるのです。

 そして、将来起こることを、すべて予測する必要はありません。ただ、「続けるなら、どの条件を変えられるだろう」、と考えておくと、状況が変わったときに判断しやすくなります。

 負担が増えたら件数を減らす、仕事の内容を絞るなど、自分に合う形へ調整できる余地を持っておきましょう。

価格や引き受ける範囲を曖昧にしない

 副業を始めたばかりの頃は、依頼を断ることや、報酬について話すことをためらう人もいるでしょう。しかし、相手の希望に合わせて何でも引き受けると、予定よりも長い時間を使うことがあります。

 仕事を受ける前に、何を提供するのか、報酬はいくらか、いつまでに終えるのかを確認しましょう。修正や、追加の依頼があった場合の扱いも決めておくと、お互いに安心です。

 親しい人からの依頼でも、仕事として受けるなら、内容を言葉にして確かめることが大切です。価格を決める際には、作業時間だけではなく、準備や連絡にかかる時間、材料費なども考えます。

 そして、最初に決めた価格をずっと守ることはありません。実際に仕事をしてみて負担が大きければ、提供する内容や価格を見直しましょう。無理な条件で引き受け続けないことが、丁寧な仕事を続けるためにも役立つのです。

休む日を決め、本業と生活のリズムを守る

 副業には、働く時間を自分で決められるものもあります。

 その一方で、区切りをつけなければ、空いた時間のすべてを作業に使ってしまうかもしれません。とくに、本業が忙しい時期には、帰宅後や休日に仕事を重ねる負担が大きくなるのです。

 あらかじめ副業をしない日を決めて、睡眠や家族との時間を予定に入れておきましょう。依頼を受ける際にも、無理をすれば間に合う日ではなく、余裕を持って終えられる日を納期にします。

 忙しい時期に新たな依頼を断ることは、仕事を続けるための判断です。引き受けた仕事を丁寧に終えるためにも、自分が対応できる量を知っておきましょう。

 「今月はこれ以上増やさない」、と決めておけば、頼まれたときにも判断しやすくなれます。

定期的に「続けたい仕事か」を自分に問い直す

 始めた頃には楽しかった副業でも、依頼の内容や生活の状況が変われば、気持ちも変化します。収入が増えていても、疲れが強くなったり、休日に楽しむ時間がなくなったりしていないか、定期的に振り返りましょう。

 その際には、売上だけではなく、「自分の経験を生かせているか」「相手の役に立っていると感じるか」「今の仕事量を続けたいか」、を自分自身に問いかけてみてください。答えが変わっていたら、働く時間や仕事内容を調整するタイミングです。

 副業を始めたからといって、同じ形で続けなければならないわけではありません。休む、仕事を減らす、別の形を試すこともできます。

 老後につながる小さな仕事とは、無理を重ねて守る仕事ではなく、暮らしに合わせて育てていける仕事なのです。

なかやま
なかやま

副業を長く続けるには、仕事量や条件を自分で確かめ、必要に応じて見直すことが欠かせません。収入とともに、健康や生活の時間も大切にしながら、自分に合う働き方を整えていきましょう。

まとめ|50代の副業は、自分に合う小さな仕事を試すことから始めよう

 50代から副業を始めるとき、「どの仕事なら稼げるだろう」、と考えるのは自然なことです。

 ただ、今の本業や暮らしを続けながら取り組むならば、収入の見込みだけで仕事を選ぶことはできません。自分が使える時間、仕事にかかる費用、続けたときの負担も確かめる必要があります。

 まずは、なぜ副業をしたいのかを言葉にしてみましょう。生活費を補いたいのか、経験を生かしたいのか、定年後も人と関わる仕事を持ちたいのか。目的が分かれば、多くの選択肢の中から、自分に合う仕事を考えやすくなれるのです。

 仕事の種は、これまでの職歴だけではなく、日常的に人から頼まれてきたことの中にもあります。ただし、得意なことがそのまま収入につながるとは限りません。

 「誰の、どんな困りごとを手伝えるか」を考え、提供する内容を小さく具体的にしてみてください。始める前には、勤務先の就業規則や必要な手続き、守るべき情報、初期費用や契約条件も確認しましょう。

 副業を始めましたら、受け取った金額と経費を記録します。税の申告についても、働き方や所得の状況に合わせて、公的な案内を確かめることが大切になります。

 本記事でお伝えした要点は、次の七つです。

  1. 副業を始めたい理由を、自分の言葉で明らかにする。
  2. 収入に加え、やりがいや人とのつながりも考えて仕事を選ぶ。
  3. 職歴や日常の経験から、人の役に立てることを探す。
  4. 勤務先のルール、費用、契約条件、税の扱いを確認する。
  5. 最初は一つの仕事を、限られた時間と件数で試す。
  6. 売上だけではなく、作業時間や経費、疲れ方も振り返る。
  7. 暮らしの変化に合わせて、仕事の量や続け方を見直す。

 最初から「これを老後の仕事にする」、と決める必要はありません。

 一つ試してみて、相手の役に立てたか、自分に無理がなかったかを確かめれば、次の一歩が見えてきます。思うように進まなければ、内容や届け方を変えることもできます。

 今の生活を大切にしながら、小さな経験を積み重ねていく。その過程で、自分の力を生かせる副業が見つかれば、副業は収入を補う手段であると同時に、これからの働き方を選ぶための土台にもなるでしょう。

 どのような仕事が自分に合いそうか見えてきましたら、具体的な募集の探し方と応募までの手順を、  JT72「50代の副業はどこで・どのように探す?経験を生かせる仕事の種類と最初の一件の見つけ方」で確認してみてください。

 別の会社で働くことも検討している方は、                                      JT70「60歳からの再就職は難しい?仕事の探し方と採用されるための準備」も参考になります。

 仕事以外にも、長く打ち込めるものを見つけたい方へ。                                  LS300「なぜ鉛筆画を描くと人生が豊かになるのか?上達だけではない7つの魅力!」では、鉛筆画を楽しむことの魅力を紹介しています。

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50代からの副業は、収入だけでなく、経験の生かし方や無理のない続け方を考える機会にもなります。「人生を整えるメルマガ」では、人生の後半の仕事、お金、暮らしについて、考えるヒントをお届けします。

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 私自身も、転職や起業、失敗や挑戦を繰り返しながら、人生の後半を少しずつ整えてきました。このサイトでは、その経験や学びをもとに、人生の後半を穏やかに充実させるヒントを発信しています。

この記事を書いた人

中山眞治

人生の後半を整えるアドバイザー

ファイナンシャル・プランナー(AFP)・終活カウンセラーなどの資格と人生経験をもとに、 40代以降の人生を「整えながら生きる」ための情報を発信しています。

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 人生の後半とは、遅すぎるのではなく、これからの人生を整えていける時間がまだ充分にあります。あなたらしい歩み方を見つけるヒントになれば幸いです。

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